2007年6月27日水曜日

熱中症の対策

熱中症かな、と感じたら、以下の手順で対応しましょう。

①涼しいところに移す

②皮膚をぬらして、皮膚からの熱放散を促す

③動脈が比較的皮膚の近くにある、首、脇、太ももの付け根などを、氷嚢で冷やす

④冷水やスポーツ飲料を飲ませるなど、物理的手段で体温を下げる

汗の成分とは

この汗の成分は、血液と似ています。ただし、赤血球や白血球などの有形成分は含まれません。ですから、汗をかくと、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの電解質も失われ、水分摂取のみでは対策として不十分なこともあります。つまり大量の発汗は、体液の浸透圧が低下する場合もあり、水分のみの摂取では、脱水症状を悪化させたり、回復を遅延させる恐れがあります。筋けいれんがみられる場合は、その状況を疑ってください。

激しい発汗時には、食塩の摂取が有効です。あるいは、そのために開発されたスポーツ飲料を利用しましょう。また、女性は性ホルモンの働きで発汗作用を抑制する傾向があります。男性が発汗優先型であることを考えると、男性は水分補給がより重要といえます。

最後に、冷房機器による快適な環境になれると、発汗作用の機能低下が懸念されます。したがって、運動で汗をかくことは、電解質の再吸収機能を高めるなど、身体のさまざまな機能を維持向上させます。夏場に冷房を控えることは環境問題に限らず、身体の機能にとっても重要なのです。

運動による体重減は脱水症状

運動施設で、運動の前後に体重を測定する光景をよく見かけます。これは体調管理上で必要なことですが、運動後の体重減少の大半は水分の影響です。

ちなみに、運動によるエネルギー消費を算出すると次のようになります。1回のマラソン後、体重は3~5Kg減少しますが、このうち脂肪の消費量は0.3Kg程度でしかありません。マラソンは、エネルギーを3000~4000キロカロリー消費しますが、脂肪1Kgは約7000キロカロリーもの大きなエネルギー量を蓄えているのです。

また、運動中は糖質と脂肪の両方がエネルギー基質として利用されているので、脂肪を1Kg減少させるにはマラソンを4回程度走らなければならない計算になります。しかし、1時間のジョギングでも汗は十分かき、体重は明らかに減少します。体重の増減ばかりに目を奪われずに、熱中症にも注意して、しっかり水分補給を心がけてください。

運動による体重減は脱水症状

運動施設で、運動の前後に体重を測定する光景をよく見かけます。これは体調管理上で必要なことですが、運動後の体重減少の大半は水分の影響です。

ちなみに、運動によるエネルギー消費を算出すると次のようになります。1回のマラソン後、体重は3~5Kg減少しますが、このうち脂肪の消費量は0.3Kg程度でしかありません。マラソンは、エネルギーを3000~4000キロカロリー消費しますが、脂肪1Kgは約7000キロカロリーもの大きなエネルギー量を蓄えているのです。

また、運動中は糖質と脂肪の両方がエネルギー基質として利用されているので、脂肪を1Kg減少させるにはマラソンを4回程度走らなければならない計算になります。しかし、1時間のジョギングでも汗は十分かき、体重は明らかに減少します。体重の増減ばかりに目を奪われずに、熱中症にも注意して、しっかり水分補給を心がけてください。

40度にも達する運動中の体温

運動中の体温はどの程度になるのでしょうか?

炎天下のマラソン競技になると、体温は40度前後に上昇してしまいます。ですから、夏場の運動中は,熱中症に要注意です。

具体例を示すと、暑熱環境での激しい運動では、水分消失が1時間に2リットルにも及ぶ場合があります。これは約2Kgの体重減少を意味します。

しかし、誤解しないで下さい。この2Kg減が肥満対策にはつながりません。発汗による体重減(主に水分消失)とエネルギー消費による体重減(脂肪燃焼)は異なっているのです。

熱中症になる危険水域とは

熱中症になりやすい、身体が変調をきたす水分喪失とはどの程度でしょう?

体重60Kgで考えると、わずか160~240g(体重の4~6%に相当)の減少で脱水症状が現れ、体温上昇や持久能力が低下します。また、600g(体重の10%に相当)以上では循環不全や昏睡を起こすと考えられます。

夏場は、わずかな作業でもコップ1杯程度の汗を簡単にかいてしまいます。熱中症を防ぐには、作業中はもちろん、その前に水を飲むことも大切です。

汗をかいていなくても熱中症に注意!

熱中症とは、暑熱環境下にさらされたり、あるいは運動などによって身体がたくさんの熱を作るような条件下で発症し、体温を維持する生理的な反応の失調状態による生体機能不全の病態をいいます。

以前、スポーツ中は水をのまないように指導されていきました。しかし、スポーツの練習成果や競技成績を高めるためには、適切な水分補給が不可欠といえます。また、日常生活においても、おいしいビールを飲むために水分補給を制限している光景を目にします。この場合も、脱水症状にご注意下さい。

このように、熱中症は熱の産生と放散のバランスが崩れた時におきるため、夏場はもちろんのこと、快適な環境でも水分の摂取不足による脱水などの影響で起こりうるとお考え下さい。

なぜなら、ヒトは無意識に皮膚(1日に0.4リットル)や肺(呼吸により1日に0.6リットル)から水分を蒸発させていると同時に、尿を生成(1日に1.5リットル)して、体温調節のための水分を絶えず失っているからです。そのために、普段でも約2.5リットルの水分を1日に摂取して、生命の機能を維持しているのです。熱中症の予防には体温調整のため、夏場はそれ以上の水分摂取の必要性があります。

わずかな水分量の減少が脱水症状を起こし、熱中症を助長する

なぜ、そのように水の影響がヒトには大きいのでしょうか?それは、体内の液体成分(体液)が体重の約60%を占め、その大部分が水分だからです(新生児80%、乳児70%)。そのうち、血液(血しょう)は体重の5%に当たります。

この体液は、細胞の機能を維持するために重要な働きをしているので、わずかな水分量の減少が脱水症状を起こし、熱中症を助長するのです。

熱中症の防止と汗の役割

汗は、この体温を一定に保つために、大切な役割を担っています。

例えば、夏場に気温が上昇すると汗をかき、その汗が蒸発するときに熱が気化熱として身体から奪われるので、体温の上昇が抑えられるしくみです。ところが、その気化熱による熱放散が不十分であったり、身体を動かすことにより熱産生量が増えると、体温は徐々に上昇します。それが、熱中症(熱射病、日射病)に至るのです。

熱中症になると、子供は高熱によって脳障害を起こしやすくなるため、すみやかな対応が求められます。

このように、発汗が体温の上昇を抑える働きをしてるので、熱中症を防ぐためには、水分補給は非常に重要なのです。

一方、犬のように発汗しない動物は呼吸を激しくすることで、口から熱を放散しています。

体温と体調

ヒトの体温を腋の下で計ると、約36.6度です。これは身体が正常な機能を維持できる最適な温度なのです。

そのために、私たちは夏に薄着で体温の上昇を抑え、冬は厚着をして体温の低下を防ぎます。このように、身体に異常がない限り、ヒトの体温は一定に保たれるように熱の産生量と放散が調節されます。また私たちは衣服や冷暖房機器を使って、適切な生体環境を保っているのです。

ところが風邪をひいたりすると、体温は37度を超え、体長不良を感じます。これは細菌等の増殖を抑える防衛機能の現れです。体温は体調を知る大事なバロメーターです。

特に子供は熱中症に注意!

暑い夏。
この季節、年齢を問わず注意したいのは熱中症です。
特に子供が熱中症になると、高熱によって脳障害を起こしやすくなりますので、すみやかな対応が必要です。
熱中症が発症するメカニズムと対応について解説します。